2012年06月13日
賢さの足りない?「スマートメーター」
電力の効率的利用の切り札として期待されている次世代電力計「スマートメーター」ではありますが、どうやら電力会社(東電)の開発しているスマート(直訳:賢い・気の利いた)メーターは実は余り賢くない(もしかしたら「抜け目の無い」)仕様になっていると指摘されています。
東京電力のスマートメーターの主な仕様は
1)高層マンションや地下街、山間部でも対応可能な通信方法
2)無線、有線などでデータを送信し、検針の人手を省力化
3)30分間積算した電力使用量のデータを送信
4)通信データの暗号化などでデータを送信
5)インターネットで普及している通信手段「TCP/IP」は実装せず
となっており、一見問題なさそうに見えますが、どの部分がスマートで無い(賢くない)と指摘されているのでしょうか。それは以下の3つの課題です。
①30分ごとのデータ送信
・これから注力される新エネルギー(太陽光・風力発電等)は発電出力の変動が大きく、リアルタイムで調整する必要があり、30分ごとでは対応できない。→新電力の参入障壁となる
②先行している関西電力等の他の電力会社のスマートメーターとの仕様統一をする考えはなく、独立仕様となっており、互換性がない。(いわゆるガラパゴス化となる)
・これはスマートメーターのコストアップとなり、又、互換性がないことから価格競争が無いので、使用者(消費者)にとって選択の余地なく高い物を否応なく押し付けられることになる。(設置費は東電が負担しても、その費用は電力料金にハネ返る)
→これは電力会社の地域独占思想に基づく排他的なものと言われている。
③インターネットで普及している通信手段(TCP/IP)を実装していないので専用回線となる。
・電力使用データは重要な個人情報であり、又、インターネット回線はウィルス進入リスクがあるゆえセキュリティー面を重視したものと説明されていて、それ自体は大切なことではあるが、一方では新電力(特定規模電気事業者:PPS)の参入障壁になる。即ち、インターネット回線が使用できなければ、PPSは東電経由でデータを入手するか、東電仕様でないメーターを取り付ける必要がある。→新電力導入に逆行するものとなる。

(出所:Tech-On!ホームページ 「スマートメーターのコンセプト」)
続きを読む
東京電力のスマートメーターの主な仕様は
1)高層マンションや地下街、山間部でも対応可能な通信方法
2)無線、有線などでデータを送信し、検針の人手を省力化
3)30分間積算した電力使用量のデータを送信
4)通信データの暗号化などでデータを送信
5)インターネットで普及している通信手段「TCP/IP」は実装せず
となっており、一見問題なさそうに見えますが、どの部分がスマートで無い(賢くない)と指摘されているのでしょうか。それは以下の3つの課題です。
①30分ごとのデータ送信
・これから注力される新エネルギー(太陽光・風力発電等)は発電出力の変動が大きく、リアルタイムで調整する必要があり、30分ごとでは対応できない。→新電力の参入障壁となる
②先行している関西電力等の他の電力会社のスマートメーターとの仕様統一をする考えはなく、独立仕様となっており、互換性がない。(いわゆるガラパゴス化となる)
・これはスマートメーターのコストアップとなり、又、互換性がないことから価格競争が無いので、使用者(消費者)にとって選択の余地なく高い物を否応なく押し付けられることになる。(設置費は東電が負担しても、その費用は電力料金にハネ返る)
→これは電力会社の地域独占思想に基づく排他的なものと言われている。
③インターネットで普及している通信手段(TCP/IP)を実装していないので専用回線となる。
・電力使用データは重要な個人情報であり、又、インターネット回線はウィルス進入リスクがあるゆえセキュリティー面を重視したものと説明されていて、それ自体は大切なことではあるが、一方では新電力(特定規模電気事業者:PPS)の参入障壁になる。即ち、インターネット回線が使用できなければ、PPSは東電経由でデータを入手するか、東電仕様でないメーターを取り付ける必要がある。→新電力導入に逆行するものとなる。

(出所:Tech-On!ホームページ 「スマートメーターのコンセプト」)
続きを読む