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2011年07月10日

梅雨も明けた!「f-bizチャレンジセミナー」

7月10日(日)10:00~12:00 ロゼシアター4階第1会議室において、f-biz主催の「第17回チャレンジセミナー」が開催され、参加して来ました。

講師は㈱日本政策投資銀行地域振興グループ参事役「藻谷浩介氏」で、題名は「富士地域産業の抱える課題と再生の可能性」でした。尚、藻谷氏は日本経済の動きを、"人口の波"というこれまでにない視点で解説した50万部超のベストセラー「デフレの正体」の著者でもあります。

藻谷氏の熱のこもった矢継ぎ早のお話と、途中クイズ形式質問に「グー・チョキ・パー」で手を挙げたり、メモを取ったりで、あっと言う間の2時間でした。メモの取れた分を紹介します。

冒頭、「今から重要なお話をしますので、もう目を閉じて眠ってしまうような、決断の早い行動はとらないで下さいね!」と皆を笑わせてから講演に入りました。

(内容列記)
1)f-bizのような活動をしている組織は、全国どこにもありません。そんな富士市に呼んで頂いたことに、先ず感謝申し上げます。

2)皆さんテレビを見ないようにしましょう。コメンテイターの言っていることに左右されないこと。超デタラメか、超常識的なことしか言っていない。事実に基づいていない事が多い。

3)マスコミの言っていることに従っていると、「ビジネスの落とし穴」にはまることがある。マスコミは今、こぞって悲観的なムードを流している。

4)今回の大震災による津波の死者は23,000人で、明治の大津波と同じですが、地震の規模は今回の方が2.3倍大きかったと言われています。

5)原発の放射能の危険性を云々されていますが、タバコの危険性も大きいので、先ずタバコを止めましょう。

6)経済被害の実測
<マクロ面の影響>
①物的被害・・17兆円 (1995年阪神淡路大震災:10兆円)
②株価・・4日間で20%下落(その後元に戻り)
③為替・・83¥/$⇒76¥/$ (現在81¥/$)

<製造業への影響>
①福島県の某メーカーは世界シェア40%でも地震(耐震)対策が出来ていなかった。
②輸出(国際収支)への影響はリーマンショックと比べれば小さかった。
・日本企業が「ダメダ、ダメダ」と悲観論を言う人達は「対前年同期比」で言う場合が多いが、何の意味もない。絶対値比較で見るべきである。そうすれば、良く見えてくる。

7)電力不足問題の実相
①東京電力管内の今夏の電力不足は概ね1,000万kw⇒津波で停止した6箇所の火力発電所の容量とほぼ同じ。これを復旧させれば電力不足はカバー出来るはず。
②電力が不足するのは、朝9時~夜8時であり、それ以外の時間は節電や自粛する必要は本当はない。
③電力使用量を増やしてきたのは家電やIT機器なので、省エネ家電やLED照明に交換すれば、30%以上の節電は可能である。

8)電力不足問題への対処
①今夏、ピーク時の節電と、省エネ機器買い換え促進で対応可能⇒エコポイント制を復活すべき。

9)売場面積と売上の関係
①富士市は過去15年間で商業用売場面積35%増に対し、売上は7%減⇒売場効率69%に低下・・全国平均とほぼ同じ程度。
②名古屋も富士とほぼ同じ。
③大阪は全国平均より低く厳しい状況。
④東京都心も深刻な商業用床面積過剰にさらされている。

10)日本の国際競争力(外需)と内需
①過去20年間では輸出は50%増となっている。⇒国際競争力で負けているとはいえない。
②国内は10%減で内需が減っている。⇒これが問題 (国内は価格転嫁できていない)
③国際収支は欧・米・中国ともに黒字で同程度であり、バランスが取れている。⇒これで何故日本国内で売れないのか?
④国際収支でもイタリア、フランス、スイス、スエーデンは赤字となっている。⇒ブランド品で負けている。(価格転嫁されている)
⑤技術力で日本が負けている訳ではないが、世界シェア40%でも5年間大赤字の不思議⇒価格転嫁できていない。

11)人口構成の動き(過去15年間)
<富士市>
①総人口・・△0.6万人
②15~64歳・・△1.6万人 △9%
③0~14歳・・△0.7万人 △17%
④65歳以上・・+1.7万人 +36%
⑤75歳以上・・+1.0万人 +53%
・すごい勢いで65歳以上が増えている。⇒シルバー津波と言われている。
・働く世代が減ると工場は機械化が進む⇒合理化が進む⇒コストダウンになる⇒競争力向上(人が減ったら競争力がむしろ向上する。)

<首都圏>
①総人口・・+72万人
②15~64歳・・△127万人 △6%
③0~14歳・・△50万人 △11%
④65歳以上・・+269万人 +45%
⑤75歳以上・・+154万人 +63%
・この人口構造が実態であり、65歳以上の年金世代は「もの」は余り購入しない。
・減っている方を重視するか、増えている方を重視するかが問題。
・「昔景気が良かった」と言うのは錯覚⇒購買人口が動いているだけである。⇒今日本国内の客(購買力)がどんどん減っている。

《対策まとめ》
①若い世代への所得移転
②女性の所得アップ
③シルバー世代の働き?(良く書き取れなかった)

《重要事項》
①こちら視点よりも客から視点⇒セグメンテーション(ターゲッティング)⇒客を細分化して狙いをつけることが大切。
②もっと大切なのがポジショニング⇒「客にとって私は何か?」という視点⇒当社は沢山ある選択肢の一つ。どういう相手が何故当社を選ぶのか?⇒元気な企業は必ず「価値あるポジショニング」がある!
③ポジショニングとは「購入に際し、付けられる言い訳」といえる。
・低価格は最悪のポジショニング⇒お客が価格以外の言い訳が付けられない。
④消費者に価格転嫁できる素材の追求が重要
・最終消費者に価格転嫁できない産業の困難さをどう克服するか?
      ↓
・従来はコストダウンを極めるという当たり前の道を選ぶことが多かった。⇒しかし、世界シェア40%でも大赤字の不思議な世界になった。(コストダウンした分、安売りに走った。⇒経営の問題)
      ↓
・消費者に価格転嫁できる素材という別の道もある。⇒「素材オーダー」という世界。(この素材を手に入れるためなら、価格は高くても良いという消費者の意向)
(キーワード) 安全・安心、環境配慮、インテル(Intel)戦略、素材オーダー

以上「目からうろこ」の「梅雨が明けた」ようなセミナーでした。











 MKビジネスサポート
 Email:mk.bs@kmail.plala.or.jp

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Posted by 富士三合目 at 22:21│Comments(0)ビジネス
 
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