大気中のCO2濃度400ppm超の意味

富士三合目

2012年05月18日 02:23

気象庁が観測する大気中のCO2濃度月平均が観測史上初めて400ppmを超えたとの発表がありました。気象庁の定点観測点として、岩手県大船渡市、沖縄県与那国島、東京都小笠原村南鳥島の3ヶ所があり、岩手県大船渡市の観測点では3月:401.2ppm、4月:402.2ppmとなったとのこと。3ヶ所の年平均では2010年:392.8ppm、2011年:394.4ppmで、やはり濃度が上昇しています。


(出所:NHKニュース)

世界では各国の測定機関が「世界気象機関(WMO)」の運営する「温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)」にデータを提供し、ここで取りまとめてwebサイトで公表しています。(日本では気象庁がこのwebサイトを運営している)


(出所:WDCGGホームページ 世界のCO2観測点)

では、大気中のCO2濃度年平均400ppm超にはどんな意味があるのでしょうか。

「国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が「地球温暖化による気温上昇を2℃程度に抑える目安」と位置付けた値が400ppmとなります。これを超えれば、気温上昇を制御できなくなる可能性があると言うものです。
地球温暖化については、水蒸気要因説や、地球寒冷化説等の懐疑論もあって議論されていますが、CO2は有力な要因であり、又、産業革命以降人為的なCO2の排出により、大気中のCO2濃度が急激に増加しているのも事実でありましょう。この辺の事実関係を明らかにするのは、世界の学者先生方にお任せするとして、後戻りが出来なくなる限界線を超えてしまう前に、現世代の私達は人為的に出来る対策を行い、後々の世代に禍根を残さないようにするのが責務ではないでしょうか。


(出所:気象庁ホームページ CO2濃度の経年変化)


(出所:米オークリッジ国立研究所 化石燃料別のCO2排出量経年変化)


(出所:ウィキペディア 米オークリッジ国立研究所(テネシー州))
関連記事