日経地球環境技術賞最優秀賞に神戸製鋼
日本経済新聞社は第21回「日経地球環境技術賞」の受賞者として、最優秀賞に安価な原料が使え、二酸化炭素(CO
2)の排出も少ない製鉄法を開発した神戸製鋼所を選びました。その他優秀賞には①「燃費を30%改善した新型ガソリンエンジン車」を実現したマツダ、②「使用済みペットボトルを100%ペットボトルに再生する仕組み」を確立したサントリーホールディングス、③「希少な樹木の成分を使わずに香料を合成する新製法」を開発した宇部興産、④エネルギーの利用効率を高める大規模実験」に取り組むパナソニック、が選ばれました。
(最優秀賞の神戸製鋼所:新製鉄法ITmk3プロセスフロー)
(出所:神戸製鋼所HPより)
この新製鉄法は、二酸化炭素(CO
2)の排出量が現在主流の高炉方式に比べて大幅に少なく、粉状の鉄鉱石や一般炭のような低品位の資源を活用できる。主要設備は上図の「回転炉床炉」で、内部をバーナーで1450℃にする。鉄鉱石と石炭を粒状に固めた原料を投入すると、「アイアンナゲット」と呼ぶ鉄の塊ができる。鉄分は96~97%で高炉で生産する銑鉄と品位は同じとのこと。
(「アイアンナゲット」の写真)
(出所:神戸製鋼所HPより)
優秀賞の一つであるマツダはガソリン1リットル当り30km走行できるガソリン車「デミオ」を開発、6月に発売しました。電気モーターを併用するハイブリッド車や電気自動車に各社力を入れる中、ガソリン車に改良の余地が残されていることを示しました。
(写真はマツダ提供)
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