LED電球の行方

富士三合目

2011年07月27日 06:00

LED電球の行方について書き出しましたが、まだ判らないことだらけです。

照明用電球の規格は(社)日本電球工業会のコントロールの元、業界の統一仕様で出来上がっていると思われますが、LED電球は業界統一規格が出来る前に、電球工業会にとっては、いわば「アウトサイダー」とも言えるメーカーが次々と無規格品を世に出してブームになってしまい、大手メーカーは慌てて後追いし、電球工業会も慌てて規格化の検討を急いでいると言う、ちょっと変わった市場になっている様です。

電気製品の無規格品というのも、安全性等判らないまま、長期間使用するのは怖い感じもしますが、現状では何ともコメントのしようがありません。


従来の蛍光灯は、非常に多くの種類があるにも係らず、統一規格があって、各社の製品の互換性も問題なく、どこの製品を使っても、それなりに使用可能であるのに対し、LED電球は、まだそこまでは行っていない様です。

調光・調色型LED電球も家電メーカーのS社が先行発売しましたが、電球大手メーカーのT社も追随し、競争状態が激しくなりつつあります。

照明も一般消費者が自由に明るさ、色調を変えて楽しむ時代に入って来たと言うことでしょうか。もともと光源が違えば見える色も違うのは当然といえば当然で、演色性云々とこだわって見たところで、一般消費者にとっては、余り大きな問題ではないかもしれません。商店等で商品のイメージに影響のある分野は問題でしょうが・・。

いずれにしても、電気製品の品質が無規格で流通するのは、望ましいことでないのは確かであり、一般消費者にとっても規格化が待たれるところです。但し、業界統一規格が出来ると、それが参入障壁を高くし、結局、大手メーカー有利となって行くことでしょう。

照明用電球市場は従来、国内市場がメインであったのが、LED照明は、グローバル市場になる可能性大と言う事で、今後の推移が興味深いところです。

一点疑問は、耐久消費財でもないLED電球の寿命が半永久的(1日8時間使用で4万時間=約14年?)であるとするならば、一回循環すれば、その後14年は売れないことになり、余り大きな市場にはなり得ない理屈になりますが、その辺はどうなるのでしょう? 私としては、寿命が半分(2万時間)になっても、価格が大幅ダウンした方が有難いと思うのですが・・。


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