レアアース対策の官民事業計画まとまる

富士三合目

2012年02月09日 00:26

経済産業省はレアアース(希土類)の国内需要削減と、廃棄家電からの回収事業を官民で推進する事業計画をまとめたとのこと。(2月8日付日経新聞朝刊)

国内需要削減計画は、自動車や家電向けモーターに使用する「ジスプロシウム」を今後1~2年で約30%超削減すると言う。
「ジスプロシウム」は中国が輸出管理を強化しており、入手し難くなるとともに価格も高騰している。

TDK、日本電産、日産自動車などが一体で取り組む生産体制の転換を国が支援する。

一方廃棄家電(エアコン)からレアアースを回収する事業として、三菱マテリアルを中心にパナソニック系リサイクル事業者やTDK、が連携して行っている枠組みへ補助金で後押しする計画となる。


(出所:ウィキペディア レアアースの「ジスプロシウム」) 
「ジスプロシウム」は年間国内需要が現状600トンに対し1~2年後に400トン未満まで削減する。具体的には磁石(ネオジム磁石と言われる)を作るTDKなど部材メーカーが「ジスプロシウム」の使用量を減らしたモーターの開発や量産化を進め、自動車メーカーは新型モーターを最終製品に組み込む。


(出所:TDK技術レポート ネオジム磁石の製造工程)

廃棄エアコンからの回収は年間13トン程度を予定している。一連の設備投資は総額約150億円程度になる見通しであるが、経産省は約50億円を事業支援等に充てる計画とのこと。

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