「スズキ」に見る開拓精神の継承

富士三合目

2011年08月12日 00:44

日経新聞の「ズームアップ静岡」欄に「スズキ」の開拓精神継承についての記事が掲載されています。

30年以上「スズキ」を牽引してきた鈴木修会長兼社長の後継体制を構築する動きが本格化して来たとのこと。
その一つは4人の代表取締役副社長による合議制の導入。
もう一つは強烈な開拓精神の継承のために、この6月に設立した子会社「スズキコンサルタント」。
会社が代替わりする際に、必ず経験する「企業家精神の継承」という難題。社員の意識改革には時間が必要であり、それを解決するための仕掛けとしてこのコンサルタント会社を設立したとのこと。

生産や技術、財務など、あらゆる分野で活躍した社員が定年退職を迎えると、コンサルタントとして子会社に移る。定年後も一定期間、ものづくりや商売のイロハを、次の世代に教え込む。
独自の挑戦を続け、世界でも注目される企業に成長したスズキ。規模で圧倒する世界の大手と対等に向き合う姿は、自信をなくした日本の産業を鼓舞する存在でもある。開拓精神の継承という難題をいかに超えるのか。産業界が「スズキ」の動向に注目している。
という記事内容です。

私は「スズキコンサルタント」に大いに注目したいと思います。長年積み上げて来た「経験やノウハウ」をこのような形で次世代に継承出来れば、まさに理想的と言えるでしょう。さすがに「開拓精神旺盛なスズキ」と感心しました。

翻って、多くの中小企業の場合はどうでしょうか。創業者から次世代への事業継承がスムーズに移行できれば幸いですが、そうでないケースも多いと聞いています。

事業継続計画(BCP)は緊急事態発生時の事業継続を主眼としてはいますが、世代交代におけるスムーズな事業継続計画も重要であろうと思います。

私達のような、企業をリタイアしたOB世代でも、今までの経験や知識にさらに必要なものを足し算して、世の中のお役に立ちたいと日々研鑽している次第です。
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